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2020年1月 4日 (土)

WEB句会 2019年12月の入選句

2019年12月の入選句発表

皆さま、いつもWEB句会にご投句いただき、ありがとうございます。

「長い」の特選句は、「紙飛行機」という具象と「長い夢」を組み合わせています。どちらも甘さを感じる言葉ですが、「着地」と「だった」によって、自虐とペーソスを加え、辛うじて溶けてしまわずにいるような危うさがあります。そこが魅力。

「雑詠」の特選句は、「無実になってゆく」のではなく「無実にされてゆく」であることに作者の痛みの深さを感じます。どんなに雪が深く降り積もって覆い隠そうとしても、自分の罪は消えないし、消すつもりもない。それなのに……。時間や周囲の人々の優しさは、時に彼女を苦しめるのかもしれません。

特選の方には、ささやかな記念品を贈呈いたします。よろしかったら、ご連絡ください。

恒例の年間賞は1月下旬に発表する予定です。2019年WEB句会の全入選句から大賞・準賞・佳作を選びます。どうぞお楽しみに。

 

「長い」
入選
人形も私も風邪をひく夜長 明日歌
子につけた紐の長さにふと疲れ ひろ子
晴れ渡る冬天 長い長い旅 ひろ子
書いたなら一行ですむ長話 ゆう
過ちをまだ責め立てる長い影
君の手の匂いほしくて長い髪 冬子
長い橋渡りきったら振り向ける 冬子
次までの一週間の長いこと 泰子
午前二時でもねだからの長話 かきくけ子
天国へのドミノの列でうたた寝る うらら
細長く引き摺っている女の喪 ちなみ
流木の海まで続くノスタルジー ゆうこ
見送りの沈黙 橋が長くなる まこと
翻意までだらだら坂は終わらない 椎太
長旅は続く牛丼屋の日暮れ 椎太
我が命に長い尻尾がついていた 俊和
特選
紙飛行機着地長い夢だった 良仁

 

「雑詠」
入選
取り返しのつかないことはみな赤い 椎太
意地悪な女はどれだ 蟻の列
ひとり身のこんなもんかと茶漬け食う 蓮子
今よりも寂しい時があった靴 冬子
決心のぐらつく度に響く滝 まこと
わたくしのどこを切っても君がいる 冬子
出て行けよ俺の知らない名を呼べよ 良仁
磨きたる薬缶に歪む顔師走 ちなみ
冬薔薇けんか相手のいない空 うらら
冬眠の亀は野望を捨てたふり 睦悟朗
しっかりと野心が眠る夢の底 俊和
月もまたきのうと違う顔をする ひろ子
手帳買う きっと生きてていい私
ダイイングメッセージ的おみくじの吉 与生
なつかしいものを見つけた手のしめり 明日歌
特選
雪降って降って無実にされてゆく

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