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2018年1月 5日 (金)

WEB句会 2017年12月の入選句

WEB句会 2017年12月の入選句発表


皆さま、いつもWEB句会へご投句いただき、ありがとうございます。

かもめ舎が目指している川柳は平明にして深い作品です。作ってみると分かりますが、これがとても難しいのです。平明な言葉を使いながらも平凡な句にならないように、溢れる思いをどう省略するか、どんな言葉選びをするかが勝負です。非凡さを求めるあまりに意味不明に陥って空中分解してしまっては元も子もありません。読み手の理解力とのせめぎ合いでもあります。

「ルール」は具象に結びつけた句が少なかったように思います。ちょっと残念。
特選の柊子さんの作品は「母」をルールにしてしまいました! 「泣き笑い」とあるので、恐らくご高齢のお母様を介護されているのではないかと想像します。ルールが介護する側にあるうちは、きっと笑う余裕はなかったでしょう。戸惑いや悲しみの中で格闘しながら、作者はこの闘いのルールは母の側にあることを悟ります。心打たれました。

「雑詠」の特選は、「平明にして深く」を形にしてくれた、たえ子さんの作品です。人は迷ったり悩んだりすると不思議と海へ行きます。そこまでは誰にでもあること。でも、彼女は答を見つけにいくのではありません。ただ目の前に広がる海を眺め、海風に身を任せて心を鎮めます。海に答えなどないことを知っている、とても強い女性の横顔を想像しました。久々に美しい川柳を見ました。

特選の方には、ささやかな記念品を贈呈いたします。よろしかったらご連絡ください。


2017年の年間大賞は今月下旬に発表する予定です。どうぞお楽しみに。
 


「ルール」
入選
ゼウスではないですただのルールです   良仁
三日月がルールかざして青白い   睦悟朗
棘あらわルールを守る冬薔薇   ちなみ
錆びついたルールブックに閉じこもる   かきくけ子
大好きな人のルールに弾かれる   之
しんどさはルールブックの重さほど   汀
ルールなど知らずに恋をする兎   岬
阿吽のルール 時々給油しています   萌
生きているルールのように米を研ぐ   明日歌
手のひらを見せて言うのがルールです   明日歌
いつだってなんとかなるというルール   ひろ子
特選
泣き笑い母をルールと決めてから   柊子


「雑詠」
入選
想い絶つ朝に真白な霜柱   究作
さみしきは笑いはじけたあとの椅子   ひろ子
のこるのはだれのものでもないわたし   ひろ子
ここに座しここで笑った兵士たち   まこと
はじめから切り取り線のあった恋   楓
バッサリと翼を切って添い遂げる   汀
噴水が内緒話を蒸し返す   颯爽
傷があるこんなところにきみがいる   良仁
蜘蛛が這う家庭裁判所の廊下   椎太
淋しかったころをチョロQが曲がる   明日歌
なんとなく謝りすぎた絹どうふ   与生
コスモスよ悪い噂はほどほどに   かつひろ
気付かれるまでは雑草だったのに   柊子
爪を切る 準備はすでにできている   蓮子
今日の虹二色のままで消えていく   泰子
平凡な一日 きっと誰かの大事な日   ゆうこ
泣きたい日どうして空は青いのか   之
ひとり言ふえてうすむらさきの風   ちなみ
特選
海へ行く   答え見つからなくていい   たえ子

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コメント

柊子さん、コメントありがとうございます。
今回の特選が柊子さんにとって作句を見直すきっかけなったならば、選んだ私もとても嬉しいです。
力まないこと……私もいつも自分に言い聞かせています。

このたびは、ありがとうございました。
昨年、一昨年と川柳について色々考えすぎ悶々としていました。
特選を頂いたことで、自分のペースで、自分の句を詠んでいけばいいんだ。と、思いました。
頑張り過ぎないように、頑張ります。


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